商社・卸売業では、受注・発注・在庫・請求の情報が複数のシステムやExcelに分かれ、同じ内容を何度も入力しているという悩みがよく聞かれます。当社は、取引の流れと商習慣を整理したうえで、転記の自動化、リードタイム(所要時間)の見える化、営業向けのダッシュボードなどを、既存の基幹システムやERPと連携させて開発します。
- 商社・卸売業で起きやすい「転記・二重入力」「納期回答の難しさ」「営業数字の管理」「システム入れ替え時の品質」といった課題と、その解決策を整理しています。
- 転記の自動化、ERPでのリードタイム計測、権限別ダッシュボード、リプレイスのテスト支援など、当社の商社向けの導入事例を紹介しています。
- 開発費用と期間の目安、ご相談から運用までの進め方、よくある質問をまとめています。
商社・卸売業でよくあるシステムの課題
同じ情報を何か所にも転記している
受注した内容を、発注書、在庫表、請求のデータへと手作業で書き写している商社は少なくありません。取扱品目や取引先が増えるほど転記の量も増え、入力ミスの確認や修正に時間を取られます。転記を専門に担当する人を置かざるを得なくなるケースもあります。
受注から出荷までの日数を答えられない
仕入先からの入荷や出荷準備にかかる時間が案件ごとに違うと、顧客から「いつ届くか」と聞かれても即答できません。担当者の経験に頼った回答になり、問い合わせのたびに仕入先や倉庫へ確認する手間が発生しがちです。
取引先ごとの条件が複雑で管理しきれない
得意先ごとに単価や締め日、支払条件が異なるのは、BtoB(企業間取引)の卸売では一般的です。こうした条件をExcelや担当者の記憶で管理していると、見積もりや請求の誤りにつながりやすくなります。
営業の目標や実績の数字が活用されていない
管理表に載せる数字が多すぎて、営業担当者が自分の追うべき数字を把握できていないことがあります。集計を特定の担当者が手作業で行っている場合は、その人がいないと数字が更新されないという属人化の問題も生まれます。
基幹システムやERPの入れ替えで不具合が心配
受発注や在庫を支えるシステムは、止まると取引そのものに影響します。過去の入れ替えで不具合が多く現場が混乱した経験があると、次の更新に慎重にならざるを得ません。
システム化で解決できること
| 課題 | システムでの解決策 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 転記・二重入力 | 一度入力した受注情報を発注・在庫・請求へ自動で引き継ぐ仕組み | 転記の手間とミスが減り、担当者を別の業務に充てやすくなる |
| 納期回答の難しさ | 受注・仕入・準備・出荷の工程ごとに所要時間を記録して出荷見込み日を算出 | 問い合わせにその場で答えやすくなり、仕入先の評価にも使える |
| 取引条件の複雑さ | 得意先別の単価や締め日をマスタで管理する販売管理システム | 見積もりや請求の誤りが減り、条件の確認が早くなる |
| 営業数字の管理 | 権限ごとに必要な数字だけを表示するダッシュボード(数値を一覧できる画面) | 各自が追うべき数字が明確になり、集計の属人化が解消しやすくなる |
| 入れ替え時の品質 | 開発とは別の立場からテストを行う品質チェック | 稼働前に不具合のリスクを減らし、安定した切り替えにつなげやすくなる |
当社の導入事例
当社が商社・卸売業のお客さまと進めた導入事例の一部をご紹介します。
導入事例【商社・約200名】基幹システムの転記を自動化し、専任者なしで回る業務にした事例
導入事例【商社(卸)・約1,000名】ERPでリードタイムを計測し、出荷見込み日を把握した事例
導入事例【商社・約60名】権限別ダッシュボードで目標を絞り込み、営業の達成率を高めた事例ユーザー数約200名の商社では、一度入力した情報を二次利用する仕組みで転記を自動化し、専任者がいなくても業務が回るようにしました。約1,000名の卸売商社では、ERPで受注・仕入・準備・出荷の各リードタイムを計測して出荷見込み日を把握できるようにし、約60名の商社では権限ごとのダッシュボードで各自が意識すべき数字だけを表示しています。また、約800名の商社では、他社が担当するERPのリプレイスで当社がテスト業務だけを請け負い、外部の立場から品質をチェックしました(ERPリプレイスの品質評価の事例)。
よく開発するシステム
- 販売管理システム:見積もり、受注、出荷、請求、入金までの流れを、取引先ごとの条件とあわせて管理します。(関連記事:販売管理システムを開発するメリットと費用相場)
- 受発注システム:取引先からの注文と仕入先への発注をデータでつなぎ、手入力や転記を減らします。
- 在庫管理システム:倉庫ごとの在庫数と入出荷の予定を管理し、引当(注文に在庫を割り当てること)を行います。(関連記事:在庫管理システムの開発費用と機能|パッケージとの比較)
- システム連携・転記の自動化:既存の基幹システムや会計ソフトとデータを連携させ、二重入力をなくします。(関連記事:二重入力をなくすには?システム連携で業務を効率化)
- 営業支援・ダッシュボード:顧客や商談、目標と実績を管理し、必要な数字を一目で確認できるようにします。(関連記事:顧客管理システムは自社開発すべき?SaaSとの比較)
費用と期間の目安
当社サイト共通の目安です。実際の費用は、対象業務の範囲や、基幹システム・ERPとの連携の有無によって変わります。
| 規模 | 開発費用(税別の目安) | 期間(要件定義〜稼働) |
|---|---|---|
| 小規模 | 100万〜300万円 | 1〜3か月 |
| 中規模 | 300万〜1,000万円 | 3〜6か月 |
| 大規模 | 1,000万円以上 | 6か月〜1年以上 |
種類別では、業務システムが100万〜1,000万円、販売管理システムが300万〜2,000万円、基幹システムが1,000万円〜が目安です。稼働後の保守費は、年間で開発費の10〜15%程度を見込んでください。詳しくはシステム開発の費用と期間の目安をご覧ください。
進め方
- ご相談・現状整理受注から請求までの流れと、どこで転記や確認が発生しているかをうかがいます。商社・卸売業では、取引先ごとの例外的な条件もここで洗い出します。
- 要件定義システムで実現すること(要件)を決めます。既存の基幹システムやERPに残す機能と、新たに作る機能の分担を明確にします。
- 設計・開発画面、帳票、データ連携の方法を設計し、開発します。毎日大量の受注を処理する担当者が、少ない操作で入力できることを重視します。
- テスト・移行実際の取引に近いデータで、受注から請求までが正しく流れるかを確認します。取引を止めない切り替えの時期と手順を事前に決めておきます。
- 運用・改善稼働後の問い合わせ対応や改修を行います。取扱品目や取引先の変化にあわせて、機能を見直していきます。
よくある質問
- 今使っている基幹システムやERPを残したまま改善できますか?
- できます。既存のシステムを活かし、不足している機能だけを追加したり、データ連携で転記をなくしたりする方法があります。入れ替えるか、残して補うかは、現状を整理したうえで一緒に判断します。
- 取引先ごとに異なる単価や締め日にも対応できますか?
- 対応できます。得意先別の単価、締め日、支払条件などをマスタとして持たせ、見積もりや請求に自動で反映させる設計が可能です。例外的な条件も、要件定義の段階で洗い出して仕様に落とし込みます。
- 他社が開発しているシステムのテストだけを依頼できますか?
- ご相談いただけます。当社には、ERPのリプレイスでテスト業務だけを請け負い、外部の立場から品質をチェックした事例があります。開発会社とは別の視点で確認することで、稼働前に不具合のリスクを減らすことを目指します。
- 開発したシステムの不具合には対応してもらえますか?
- 当社では、納品後1年間は不具合に無償で対応しています。その後も保守契約を結んでいただくことで、問い合わせ対応や改修を継続して行います。保守費は年間で開発費の10〜15%程度が目安です。
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自社の場合の費用や進め方を知りたい方へ
現在の業務やシステムの状況をうかがい、進め方と費用の目安をご提案します。要件が固まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。