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【商社・約800名】ERPリプレイスのテストを外部から担い、安定稼働を実現した事例

  • システム開発
[Industry]
商社(ユーザー数約800名)
[System]
ERP(品質管理)
[Service]
システムリプレイス

ユーザー数約800名の商社で、ERPのリプレイスが進められていました。前回のリプレイスでは不具合が多く現場が混乱した経験があり、今回は同じことを繰り返したくないという強い思いがありました。当社がご支援したこのプロジェクトでは、テスト業務だけを請け負い、外部の立場から品質をチェックすることで、安定した稼働につなげました。

業種商社
ユーザー数約800名
システムERP
対象業務品質管理
ご支援内容ERPリプレイスにおけるテスト業務の受託(外部の立場からの品質チェック)
この事例のポイント
  • 前回のリプレイスで不具合が多く、現場が混乱した経験があった
  • 開発は既存の開発会社のまま、テスト業務だけを当社が請け負う契約にした
  • 外部の立場で集めたバグ情報をもとにリスクを減らし、安定した稼働を実現した

導入前の課題

前回のリプレイスで現場が混乱した

このお客様では、ERP(販売・購買・在庫・会計などの業務を一つにまとめて管理するシステム)のリプレイスを、既存のシステム開発会社が担当していました。リプレイスとは、古いシステムを新しいシステムに入れ替えることです。ところが前回のリプレイスでは不具合が多く、稼働後に現場が混乱しました。ERPは多くの社員が毎日使うシステムです。約800名が使うシステムで不具合が続けば、受注や出荷、請求といった日々の業務に直接影響が出ます。

開発は既存の開発会社が担当していた

今回のリプレイスも、既存のシステム開発会社が担当していました。一般に、システムの中身を最もよく知っているのは、長く担当してきた開発会社です。開発会社を丸ごと替えると、これまでの知識が引き継がれにくくなるという難しさもあります。そのため、開発体制はそのままに、品質をどう確かめるかが論点になりました。

作る側だけでは見落としが起きやすい

開発会社も当然テストを行います。しかし、作った側が自分でテストをすると、「こう使われるはずだ」という前提に引っ張られ、想定外の操作やデータの組み合わせを見落としやすくなります。これはどの開発会社にも起こりうる、作り手と確かめ手が同じであることの構造的な難しさです。

解決のアプローチ

当社が提案したのは、開発ではなく、テスト業務だけを当社が請け負う契約の形です。開発会社とは別の、外部の立場から品質をチェックします。こうした進め方は「第三者検証」とも呼ばれ、作る人と確かめる人を分けることで、見落としを減らすことを目的としています。

  1. 現状把握現行の業務の流れと、前回のリプレイスでどのような不具合が起きたのかを確認します。過去の問題は、今回重点的に確かめるべき箇所を教えてくれる手がかりになります。
  2. テスト観点の整理業務ごとに「何ができれば正しく動いていると言えるか」を整理し、テストの観点として一覧にします。仕様書だけでなく、実際の業務の使われ方を基準にする点を重視します。
  3. テストの設計と実施通常の操作に加え、例外的な操作やデータの組み合わせも含めてテストを設計し、実施します。開発会社とは異なる視点で確かめることが、外部が担う意味です。
  4. バグ情報の管理と共有見つかった不具合は、再現手順や影響範囲とあわせて記録し、開発会社とお客様に共有します。修正後には、直ったかどうかと、ほかに影響が出ていないかを再確認します。
  5. 稼働判断の材料づくり蓄積したバグ情報をもとに、残っているリスクを整理し、稼働に進んでよいかを判断するための材料としてお客様に提供します。

工夫した点は、テストを「不具合を見つける作業」で終わらせず、バグ情報を「リスクを判断する材料」として扱ったことです。どの業務にどのような不具合が出ているかが整理されていれば、お客様は優先して直すべき箇所や、稼働時に注意すべき点を判断しやすくなります。また、開発会社と対立する立場ではなく、同じ目的に向かう関係として情報を共有することも大切にしました。

導入後の成果

外部の立場で集めたバグ情報をもとにリスクを減らし、新しいERPの安定した稼働を実現しました。前回のリプレイスで課題となった不具合のリスクを、稼働の前に把握して手を打てたことが、安定稼働につながりました。

また、開発は既存の開発会社が担当したまま、確かめる役割だけを外部が担う形で品質をチェックできました。これまでの体制や知識を活かしながら品質を確かめる方法として、一つの選択肢を示したプロジェクトです。

このプロジェクトから言えること

  • 過去のリプレイスで起きた不具合は、次のテストで重点的に確かめるべき箇所を示してくれます。
  • 開発会社を替えなくても、テストだけを外部に任せることで品質を高める方法があります。
  • 作る人と確かめる人を分けると、作り手の前提に引っ張られた見落としを減らせます。
  • バグ情報は件数だけでなく、業務への影響と一緒に整理すると、稼働の判断に使えます。

同じような課題をお持ちの方へ

「今の開発会社との関係は続けたいが、品質には不安がある」という悩みは、決して珍しいものではありません。開発体制を変えずにできる品質の確かめ方もありますので、まずは現状をお聞かせください。

※守秘義務のため社名は公開していません。内容は趣旨を変えない範囲で一部を一般化しています。

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