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システム開発費用の内訳とは?人月単価・工程別の配分をわかりやすく解説

システム開発費用の内訳とは?人月単価・工程別の配分をわかりやすく解説

システム開発の見積書を見て、「この金額は何にかかっているのか」と疑問に思ったことはないでしょうか。システム開発の費用は、ほとんどが目に見えない「エンジニアの作業」に対するものです。そのため、内訳の構造を理解しておかないと、見積もりの比較も予算の検討も難しくなります。

この記事では、システム開発費用の内訳を、人件費・工程別の配分・その他費用・運用保守費に分けて、計算例とともにわかりやすく解説します。

この記事の結論
  • システム開発費用の大部分(目安として7〜8割以上)は人件費で、「工数(人月)×人月単価」で計算される
  • 工程別では、設計と開発(製造)で全体の半分以上、テストが2割前後を占めるのが一般的
  • 人件費のほかに、サーバー・ライセンス・外部サービスなどの費用と、稼働後の運用保守費がかかる
  • 費用を左右する最大の要因は機能の数と複雑さ。優先順位をつけて範囲を絞るのが最も効果的なコスト削減
目次
  1. システム開発費用の全体像
  2. 人件費の計算方法:工数 × 人月単価
  3. 人月単価の目安
  4. 計算例
  5. 工程別の費用配分
  6. 人件費以外の初期費用
  7. ランニングコスト(運用保守費)
  8. 費用を左右する主な要因
  9. 見積書を読むときのポイント
  10. よくある質問
  11. まとめ

システム開発費用の全体像

システム開発にかかる費用は、大きく「初期費用」と「ランニングコスト」に分かれます。

システム開発費用の構成

人件費(開発費)要件定義・設計・開発・テスト・移行などの作業費。初期費用の大部分を占める
その他の初期費用サーバー構築、ソフトウェアライセンス、外部サービスの初期費用、機器など
ランニングコストサーバー・クラウド利用料、ライセンス更新、保守・運用費、改修費
見積もりを比較するときは、初期費用とランニングコストの両方を確認します

人件費の計算方法:工数 × 人月単価

人件費は、「どれだけの作業量が必要か(工数)」×「エンジニア1人あたりの費用(単価)」で計算されます。工数の単位には、1人が1か月働く作業量を表す「人月」がよく使われます。

人月単価の目安

役割主な仕事人月単価の目安
プロジェクトマネージャー(PM)プロジェクト全体の計画・管理、顧客との調整100万〜160万円
システムエンジニア(SE)要件定義、設計、技術的な判断80万〜120万円
プログラマー(PG)プログラムの作成、テスト60万〜100万円

※国内の開発会社の一般的な目安です。会社の規模、技術領域、地域、商流により幅があります。

計算例

たとえば、PM1名が4か月(0.5人月×4か月=2人月)、SE2名が4か月(8人月)、PG2名が3か月(6人月)で開発する場合、単価をPM120万円・SE100万円・PG80万円とすると、次のようになります。

役割工数単価金額
PM2人月120万円240万円
SE8人月100万円800万円
PG6人月80万円480万円
合計1,520万円

このように、工数が1人月増えるごとに数十万〜100万円以上費用が増えます。費用を抑えるには、単価よりも工数(作る範囲)を見直すほうが効果的です。

工程別の費用配分

人件費は、どの工程にどれだけの工数がかかるかでも分解できます。一般的な受託開発(ウォーターフォール型)の配分の目安は次のとおりです。

工程別の費用配分の目安

要件定義10〜15%
設計20〜25%
開発(製造)30〜40%
テスト20〜25%
移行・導入5〜10%
プロジェクト管理の費用は各工程に含めるか、別項目(全体の10%前後)として計上されます

意外に思われるかもしれませんが、プログラムを作る「開発」は全体の3〜4割程度で、要件定義・設計・テストといった「作る前後」の工程が半分以上を占めます。見積もりでテストの割合が極端に小さい場合は、品質面のリスクがないか確認しましょう。

人件費以外の初期費用

項目内容目安
インフラ構築費サーバーやクラウド環境、ネットワークの構築数十万円〜
ソフトウェアライセンスデータベース、ミドルウェア、パッケージなど製品により大きく異なる
外部サービス初期費用決済、地図、メール配信、認証などのサービス無料〜数十万円
デザイン費画面デザイン、UI設計画面数・品質により異なる
諸経費交通費、打ち合わせ費用、管理費など会社により異なる

ランニングコスト(運用保守費)

システムは稼働後も費用がかかります。見積もりの比較では、数年間の総額(TCO)で考えることが大切です。

  • サーバー・クラウド利用料:月額数千円〜数十万円(規模・構成による)
  • 保守費:障害対応、問い合わせ対応、セキュリティ更新など。年間で開発費の10〜15%程度が目安
  • ライセンス・サービス利用料:外部サービスやソフトウェアの月額・年額費用
  • 改修費:機能追加や業務変更への対応(都度見積もり、または保守契約に含める)

費用を左右する主な要因

費用が上がりやすい要因

  • 機能・画面・帳票の数が多い
  • 複雑な計算や業務ルールがある
  • 他システムとの連携が多い
  • 大量のデータ移行がある
  • 高い性能・セキュリティ要件
  • 短い納期

費用を抑えやすい要因

  • 必須機能に絞っている
  • 要件が明確で変更が少ない
  • SaaSや既存部品を活用できる
  • 発注者の確認・回答が早い
  • 段階的に開発する
  • 余裕のあるスケジュール

見積書を読むときのポイント

内訳の構造がわかれば、見積書の妥当性も判断しやすくなります。工程別・機能別の工数、単価、前提条件、対象外事項を確認し、不明な点は遠慮なく質問しましょう。

精度の高い見積もりをもらうための依頼の仕方は、次の記事で解説しています。

内訳がわかる見積もりをご提示しますオーバーエックスの見積もりは、工程別・機能別の工数と前提条件を明記しています。「この予算でどこまでできるか」「どの機能を後回しにすれば予算内に収まるか」といったご相談にも、内訳をもとに具体的にお答えします。

よくある質問

システム開発費用のうち、人件費はどのくらいの割合ですか?
一般的な受託開発では、初期費用の7〜8割以上を人件費が占めます。パッケージを使う場合はライセンス費の割合が大きくなります。
人月単価が安い会社を選べば費用は下がりますか?
必ずしも下がるとは限りません。経験の少ないエンジニアが担当すると工数が増えたり、品質の問題で手戻りが発生したりすることがあります。単価と工数の掛け算、つまり総額と内容で比較することが大切です。
見積もりにプロジェクト管理費が入っているのはなぜですか?
スケジュール管理、課題管理、顧客との調整、品質管理などの作業にも工数がかかるためです。各工程に含める場合と、別項目で計上する場合があります。
保守費用はなぜ毎月かかるのですか?
障害時にすぐ対応できる体制の維持、OSやソフトウェアのセキュリティ更新、問い合わせ対応などを継続的に行うためです。対応範囲と時間帯によって費用が変わります。

まとめ

システム開発費用の大部分は、「工数×人月単価」で計算される人件費です。工程別では設計・開発が半分以上、テストが2割前後を占め、そのほかにインフラやライセンスなどの初期費用と、稼働後の運用保守費がかかります。

費用を抑える最も効果的な方法は、単価を下げることではなく、機能に優先順位をつけて作る範囲を絞ることです。内訳を理解したうえで、開発会社と一緒に最適な範囲を検討しましょう。

OX

TechBase 編集部(株式会社オーバーエックス)

東京・秋葉原のシステム開発会社。業務システム・Webシステム・基幹システムの受託開発、自社パッケージ開発、ITコンサルティングを手がけています。オーバーエックスの特徴を見る

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