MySQL 8.0のサポート終了(2026年4月)|8.4 LTSへの移行と確認すること・RDS延長サポートの期限

MySQL 8.0のサポートは2026年4月にすでに終了しています。2026年4月21日に公開された8.0.46が最後のリリースで、これ以降、新しい脆弱性が見つかっても公式の修正版は出ません。移行先は、2032年4月まで延長サポートが続くMySQL 8.4 LTSが基本です。
この記事では、OracleとMySQLの公式情報をもとに、MySQLのバージョン別サポート期限、すでに終了していることによるリスク、バージョンの確認方法、8.4 LTSへの移行で確認すること、Amazon RDSの延長サポート、費用と期間の目安を整理します。情報は2026年10月24日時点のものです。
- MySQL 8.0は2026年4月にサポート終了(EOL)しました。最後のリリースは2026年4月21日の8.0.46です。
- 移行先はMySQL 8.4 LTS(Premier Supportは2029年4月、Extended Supportは2032年4月まで)が基本です。8.0から8.4へは直接アップグレードできます。
- 8.4ではmysql_native_password認証が初期状態で無効になるなど、アプリの接続に影響する変更があります。事前の確認が欠かせません。
- Amazon RDS for MySQL 8.0は2026年8月1日から有料の延長サポートに移っています。
目次
MySQL 8.0のサポート終了とは
MySQL 8.0のサポート終了とは、Oracleが8.0系の新しいリリース(セキュリティ修正・不具合修正)の提供をやめたことです。MySQLは、Webシステムや業務システムで広く使われているデータベースで、Oracleが開発しています。
MySQLのリリースノートには、「2026年4月、バージョン8.0.46をもってMySQL 8.0はEnd of Life(EOL)を迎える」と記載されています。Oracleの有償サポートの契約者も、8.0については「Sustaining Support(継続サポート)」に移りました。Sustaining Supportは、既存の修正や資料を引き続き使えるサポートで、新しい修正版は作られません。
MySQLは2023年から、長期サポートのLTSと、新機能を先に出すInnovationの2系統でリリースされています。LTSはOracleのライフタイムサポートの方針に沿って、Premier Support 5年とExtended Support 3年の、合計8年間サポートされます。Innovationは次のInnovationが出るまでのサポートです。業務システムでは、LTSを選ぶのが一般的です。
MySQLのバージョン別サポート期限一覧
MySQLのサポート期限(2026年10月24日時点)
| バージョン | 公開(GA) | Premier Support | Extended Support | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 9.7(LTS) | 2026年4月 | 2031年4月まで | 2034年4月まで | サポート中 |
| 8.4(LTS) | 2024年4月 | 2029年4月まで | 2032年4月まで | サポート中(主な移行先) |
| 8.0 | 2018年4月 | 2025年4月まで | 2026年4月まで | 終了済み |
| 5.7 | 2015年10月 | 2020年10月まで | 2023年10月まで | 終了済み |
MySQL公式のEOL告知では、8.0の利用者に8.4 LTSまたは9.7 LTSへのアップグレードを勧めています。ただし、LTSは1つずつ順に上げる決まりのため、8.0から9.7へ上げる場合も、まず8.4を経由します。
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すでにサポートが終了していることのリスク
MySQL 8.0は「これから終わる」のではなく、「すでに終わっている」状態です。2026年4月以降に見つかった脆弱性は、8.0向けには修正されていません。
- 脆弱性が残り続ける:時間がたつほど、修正されていない脆弱性が増えていきます。データベースを外部から直接つなげる構成は特に危険です
- 不具合が起きても自力で対処するしかない:データ破損や性能の問題が見つかっても、8.0向けの修正版は出ません
- 周辺ソフトの対応が終わっていく:接続ドライバー、管理ツール、バックアップ製品などが、8.0の動作確認をやめることがあります
- 取引先や監査で説明を求められる:セキュリティチェックシートで、サポート切れのソフトウェアの有無を問われることがあります
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MySQLのバージョンを確認する方法
バージョン確認の方法
| 方法 | わかること |
|---|---|
| SQLで SELECT VERSION(); | 動いているサーバーのバージョン(例:8.0.xx) |
| コマンドで mysql –version | 接続用ツールのバージョン。サーバーの版とは違うことがあります |
| クラウドの管理画面 | Amazon RDSなどでは、データベースの設定画面に「エンジンバージョン」が表示されます |
| レンタルサーバーの管理画面 | データベースの一覧や設定画面にバージョンが表示されることが多いです |
8.4 LTSへの移行で確認すること
公式マニュアルでは、8.0から8.4 LTSへの移行方法として、そのまま上げる(インプレース)・データを書き出して読み込む(ダンプとロード)・レプリケーションで切り替えるの3つが案内されています。どの方法でも、事前に次の点を確認します。
- 認証方式(mysql_native_password):8.4では初期状態で無効です。古い接続ライブラリを使うアプリは、接続できなくなることがあります。ユーザーの認証方式を見直すか、設定で一時的に有効にして移行します
- 削除された設定やコマンド:default_authentication_plugin、expire_logs_days などの設定や、「MASTER」「SLAVE」を使うレプリケーションのコマンドが削除されています
- 初期値の変更:InnoDBの各種設定の初期値が変わっています。性能に影響することがあるため、本番相当の負荷で確認します
- 外部キーの扱い:一意でないキーを参照する外部キーは、初期設定では作れなくなりました
- 事前チェックツール:MySQL Shellのアップグレードチェッカー(util.checkForServerUpgrade)で、問題になる箇所を洗い出せます
- 現状を把握するバージョン、データ量、接続しているアプリやバッチ、使っている接続ライブラリを洗い出す
- 事前チェックを行うアップグレードチェッカーと「8.0からの変更点」の資料で、影響する設定やSQLを確認する
- 検証環境で試す本番のコピーで移行し、アプリの画面・帳票・バッチ・外部連携をテストする
- 本番を移行するバックアップを取り、戻し方を決めてから移行する。8.4から8.0へは、そのままの状態では戻せない(データの書き出しと読み込みなどが必要)ため、戻す手順も事前に試しておく
MariaDBなど別のデータベース製品に乗り換える選択肢もありますが、MySQLとは互換性に違いがあり、確認する範囲はさらに広くなります。サーバーやOSも古い場合は、サーバーごと入れ替えることも検討しましょう。
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Amazon RDSの延長サポート
Amazon RDS for MySQLでは、AWSが独自のサポート期限を設けています。8.0の標準サポートはすでに終わり、2026年8月1日から有料の「RDS延長サポート」の期間に入っています。
Amazon RDS for MySQLのサポート期限
| バージョン | RDSの標準サポート終了 | 延長サポート(有料)の期間 |
|---|---|---|
| 8.0 | 2026年7月31日 | 2026年8月1日〜2029年7月31日 |
| 8.4 | 2029年7月31日 | 2029年8月1日〜2032年7月31日 |
延長サポートでは、重大度の高い脆弱性への修正などが提供されますが、追加料金がかかり、年数がたつと料金の区分も上がります。期間が終わっても上げていない場合は、AWSが自動でメジャーバージョンを上げます。料金が発生していないか、AWSの請求も確認しておきましょう。
移行にかかる費用と期間の目安
費用は、データ量、接続しているアプリの数、止められる時間で大きく変わります。下の表は、人月単価(60万〜160万円)から考えた大まかな目安です。
MySQL 8.4への移行の費用・期間の目安
| 状況 | 作業量の目安 | 費用の目安 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| データベース1台、アプリの修正ほぼなし | 0.5〜2人月 | 30万〜300万円程度 | 数週間〜2か月 |
| 複数のシステムが接続、認証方式やSQLの修正が必要 | 2〜6人月 | 120万〜1,000万円程度 | 2〜6か月 |
| サーバーやアプリの刷新を伴う | 個別に見積もり | 300万〜1,000万円以上 | 3か月〜1年程度 |
10の質問と、サイトのURLから公開されている情報を確認できる簡易セキュリティ診断を用意しています。サポート切れのソフトウェアを含め、自社のセキュリティの状態を見直すきっかけにお使いください。
よくある質問
- MySQL 8.0は、もう使ってはいけないのですか?
- すぐに動かなくなるわけではありません。ただし、2026年4月以降に見つかった脆弱性は修正されないため、外部からの接続を絞るなどの対策をとりつつ、早めに8.4 LTSへ移行してください。
- 8.0から9.7へ直接上げられますか?
- 公式マニュアルでは、LTSを飛ばして上げることはできないとされています。8.0からは、まず8.4 LTSへ上げ、必要であればその後に9.7へ上げる流れになります。
- 8.4に上げたらアプリがデータベースに接続できなくなりました。
- 8.4では、mysql_native_password認証が初期状態で無効になっています。古い接続ライブラリやユーザー設定が原因のことが多いため、認証方式の設定と接続ライブラリのバージョンを確認してください。
- Amazon RDSで8.0を使っています。何もしないとどうなりますか?
- 2026年8月1日から有料の延長サポートの期間に入っており、延長サポートを有効にしていれば追加料金がかかります。延長サポートの終了後は、AWSが自動でメジャーバージョンを上げるため、計画的に8.4へ移行することをおすすめします。
- MariaDBに乗り換えるほうが簡単ですか?
- 簡単とは限りません。MariaDBはMySQLから分かれた別の製品で、機能や動きに違いがあります。乗り換える場合も、8.4への移行と同じかそれ以上の検証が必要です。
まとめ
MySQL 8.0は2026年4月にサポートが終了し、8.0.46が最後のリリースになりました。まず SELECT VERSION(); で動いている版を確認し、8.4 LTS(2032年4月まで)への移行を進めましょう。認証方式の変更など接続に関わる変更があるため、検証環境でのテストが欠かせません。Amazon RDSはすでに有料の延長サポート期間に入っています。他のミドルウェアの期限もあわせて確認しておきましょう。
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参考:MySQL「MySQL 8.0 Release Notes」、MySQL「MySQL Product Support EOL Announcements」、Oracle「Oracle Technology Products Oracle Lifetime Support Policy」(2026年10月2日版)、MySQL 8.4 Reference Manual「MySQL Releases: Innovation and LTS」「Upgrade Paths」「What Is New in MySQL 8.4 since MySQL 8.0」、AWS「MySQL on Amazon RDS versions」「Amazon RDS Extended Support with Amazon RDS」(いずれも2026年10月24日確認)。
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