SQL Server 2016の延長サポート終了(2026年7月14日)|影響と移行先・ESUの選び方と期限一覧

SQL Server 2016の延長サポートは2026年7月14日(米国時間)で終了しました。現在は、通常のセキュリティ更新プログラムは提供されていません。引き続き修正を受けるには、有償の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)を購入するか、SQL Server 2022・2025やAzureなどのサポート中の環境へ移行する必要があります。
この記事では、Microsoftの公式ライフサイクル情報をもとに、SQL Server 2016〜2025のサポート期限、サポート終了の影響、バージョンの確認方法、移行先とESUの選び方、移行手順、費用と期間の目安を整理します。情報は2026年10月24日時点のものです。
- SQL Server 2016は2026年7月14日で延長サポートが終了しました。セキュリティ更新は、有償のESUを購入した場合にのみ提供されます。
- ESUは最長3年(2029年7月17日まで)。対象は「緊急」のセキュリティ更新だけで、移行までのつなぎと考えるべきものです。
- 移行先の候補はSQL Server 2022(2033年1月まで)・2025(2036年1月まで)、またはAzureのデータベースサービスです。2017(2027年10月まで)は期限が近く、おすすめしにくい選択です。
- SQL Server 2016はWindows Server 2016(2027年1月12日まで)の上で動いていることが多く、OSとあわせて計画するのが効率的です。
目次
SQL Server 2016の延長サポート終了とは
SQL Server 2016の延長サポート終了とは、Microsoftが、SQL Server 2016に対する無償のセキュリティ更新プログラムと技術サポートの提供をやめたことです。SQL Serverは、Microsoftのデータベース製品で、販売管理・生産管理・会計などの業務システムで広く使われています。
Microsoftのサーバー製品には、メインストリームサポート(機能改善を含む約5年)と、延長サポート(セキュリティ更新が中心の約5年)があります。SQL Server 2016は、メインストリームサポートが2021年7月に、延長サポートが2026年7月14日に終わりました。また、延長サポートの終了時に修正を受けられたのは、最後のサービスパックであるSP3を適用した環境だけです。
SQL Serverのバージョン別サポート期限一覧
SQL Serverのサポート期限(2026年10月24日時点)
| バージョン | 内部番号 | メインストリーム終了 | 延長サポート終了 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| SQL Server 2025 | 17.x | 2031年1月 | 2036年1月 | サポート中 |
| SQL Server 2022 | 16.x | 2028年1月11日 | 2033年1月11日 | サポート中 |
| SQL Server 2019 | 15.x | 2025年2月28日 | 2030年1月8日 | 延長サポート中 |
| SQL Server 2017 | 14.x | 2022年10月11日 | 2027年10月12日 | 延長サポート中(残り1年弱) |
| SQL Server 2016 | 13.x | 2021年7月13日 | 2026年7月14日 | 終了済み(ESUのみ) |
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サポートが終了すると何が起きるか
サポートが終わっても、SQL Server 2016がすぐに止まるわけではありません。ただし、ESUを購入していない場合は、次のような状態になっています。
- 新しい脆弱性が修正されない:データベースには顧客情報や取引データが入っているため、侵入されたときの被害が大きくなります
- Microsoftの技術サポートを受けられない:障害が起きても、製品側の原因であれば自社で回避するしかありません
- OSの期限も近い:SQL Server 2016が動くWindows Server 2016も、2027年1月12日に延長サポートが終了します
- 周辺ソフトや監査への影響:バックアップ製品などがサポート対象から外したり、取引先のセキュリティ確認で指摘されたりすることがあります
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SQL Serverのバージョンを確認する方法
SQL Server Management Studio(SSMS)などでデータベースに接続し、次のSQLを実行します。
バージョン確認のSQL
| SQL | わかること |
|---|---|
| SELECT @@VERSION; | 製品名、ビルド番号、エディション、OSの情報をまとめて表示 |
| SELECT SERVERPROPERTY(‘ProductVersion’); | ビルド番号。先頭が13なら2016、14なら2017、15なら2019、16なら2022、17なら2025 |
| SELECT SERVERPROPERTY(‘ProductLevel’); | サービスパックの適用状況(RTM、SP3など) |
| SELECT SERVERPROPERTY(‘Edition’); | エディション(Enterprise、Standard、Expressなど) |
エディションの確認も大切です。後で説明するESUは、EnterpriseとStandardが対象です。また、業務パッケージに無償版のExpressが組み込まれていることもあるため、パッケージの提供元にも対応方針を確認してください。
移行先とESUの選び方
ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)
ESUは、サポートが終わった製品に、有償でセキュリティ更新を提供する仕組みです。SQL Server 2016のESUは、次の期間で提供されます。
SQL Server 2016のESUの期間
| 期間 | 終了日 |
|---|---|
| 1年目 | 2027年7月13日 |
| 2年目 | 2028年7月18日 |
| 3年目 | 2029年7月17日 |
- 対象:EnterpriseとStandardのエディション。ソフトウェアアシュアランス(SA)やサブスクリプションのライセンスがあること、またはAzure上で動いていることが条件です
- 中身:「緊急(Critical)」と評価されたセキュリティ更新だけです。新機能や通常の不具合修正は含まれません
- 購入方法:Azureポータルからサーバーごとに申し込みます。社内やほかのクラウドのサーバーは、Azure Arcに接続して申し込むのが基本です
- 途中からの加入:サポート終了日より後に加入すると、さかのぼった期間の費用も請求されます。公式FAQでは、Azure上のSQL Serverについても「購入できる」と案内されています
ライセンスの条件は契約によって異なるため、販売店やMicrosoftに確認してください。
移行先の比較
SQL Server 2017への移行は、2027年10月12日に延長サポートが終わるため、すぐにまた移行が必要になります。特別な理由がなければ、2022以降を選びましょう。
移行の手順
- 現状を把握するバージョン、エディション、サービスパック、データ量、接続しているアプリやバッチ、動いているWindows Serverの版を確認する
- 移行先と方法を決める同じサーバーで上げるか、新しいサーバーへ移すかを決める。Windows Server 2016の期限も考えると、新しいサーバーへ移すほうが多い
- 検証環境で試す本番のコピーで移行し、画面・帳票・バッチ・外部連携・性能をテストする
- 本番を移行するバックアップを取り、戻し方を決めてから移行する
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移行にかかる費用と期間の目安
費用は、データ量、接続しているシステムの数、サーバーを入れ替えるかどうかで大きく変わります。下の表は、人月単価(60万〜160万円)から考えた作業費の大まかな目安です。
SQL Server移行の作業費・期間の目安
| 状況 | 作業量の目安 | 費用の目安 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| データベース1台、アプリの修正ほぼなし | 0.5〜2人月 | 30万〜300万円程度 | 数週間〜2か月 |
| サーバーとOSも入れ替え、複数のシステムが接続 | 2〜6人月 | 120万〜1,000万円程度 | 2〜6か月 |
| Azureへの移行や、アプリの刷新を伴う | 個別に見積もり | 300万〜1,000万円以上 | 3か月〜1年程度 |
データベースの移行やバージョンアップが保守契約に含まれるかは、契約によって異なります。無料テンプレート集の保守契約チェックリストで、現在の契約を確認できます。
よくある質問
- SQL Server 2016は、もう使ってはいけないのですか?
- すぐに動かなくなるわけではありませんが、ESUを購入していなければ、2026年7月14日以降の脆弱性は修正されません。外部からの接続を絞るなどの対策をとりつつ、早めに移行を進めてください。
- ESUを買えば、3年間は安心ですか?
- ESUで提供されるのは「緊急」と評価されたセキュリティ更新だけで、不具合の修正や新機能は含まれません。また、動いているWindows Server 2016は2027年1月12日に期限を迎えます。ESUは移行までのつなぎとして使いましょう。
- 無償版のExpressを使っています。ESUは使えますか?
- MicrosoftのFAQでは、ESUの対象はEnterpriseとStandardのエディションとされています。Expressの場合は、サポート中のバージョンへの移行を検討してください。
- 2016から2025へ直接アップグレードできますか?
- SP3を適用したSQL Server 2016からは、2025へ直接アップグレードできると案内されています。ただし、動いているOSが2025に対応しているかは別に確認が必要です。
- 移行の間、システムはどのくらい止まりますか?
- データ量と移行の方法によって、数十分から数時間以上まで変わります。検証環境で実際の時間を測り、業務の少ない時間帯に計画するのが確実です。
まとめ
SQL Server 2016の延長サポートは2026年7月14日に終了しました。まず SELECT @@VERSION; でバージョンとエディションを確認し、SQL Server 2022・2025やAzureへの移行を計画しましょう。すぐに移行できない場合はESU(最長2029年7月17日まで)でつなぎつつ、Windows Server 2016の期限(2027年1月12日)とあわせて進めるのが効率的です。.NETなど、ほかのミドルウェアの期限もあわせて確認しておきましょう。
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参考:Microsoft Learn「SQL Server 2016 – Microsoft Lifecycle」「SQL Server 2017 – Microsoft Lifecycle」「SQL Server 2019 – Microsoft Lifecycle」「SQL Server 2022 – Microsoft Lifecycle」「SQL Server 2025 – Microsoft Lifecycle」「SQL Server Extended Security Updates FAQ」「Supported version and edition upgrades (SQL Server 2025)」「Latest updates and version history for SQL Server」「Windows Server 2016 – Microsoft Lifecycle」、Microsoft SQL Server Blog「SQL Server 2016 end of support is here: Plan your next steps」(2026年7月14日)(いずれも2026年10月24日確認)。
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