Works

【製造業・約200名】50年以上のデータの不正値を洗い出し、基幹システムへ安全に移行した事例

  • システム開発
[Industry]
製造業(ユーザー数約200名)
[System]
基幹システム(データ移行)
[Service]
システムリプレイス

50年以上分の業務データを抱える製造業の企業で、基幹システムを新しくするにあたり「古いデータを本当に安全に移せるのか」が大きな不安になっていました。当社がご支援したこのプロジェクトでは、移行の前にデータのルールから外れた値を洗い出し、課題と対策を見える化しました。その結果、不備なく安全にデータを移行できました。

業種製造業
ユーザー数約200名
システム基幹システム
対象業務データ移行
ご支援内容移行対象データの調査、不正値(ルールから外れた値)の洗い出し、課題と対策の見える化
この事例のポイント
  • 50年以上分のデータと過去2度のリプレイスで、データの規則に不規則な部分が生じていた
  • 移行の前に、ルールから外れた値を洗い出し、課題と対策を一覧で見える化した
  • 見える化した内容をもとに対応を決めたことで、不備なく安全にデータを移行できた

導入前の課題

50年以上分のデータが積み重なっていた

このお客様は製造業で、システムを利用する社員は約200名です。社内には50年以上分の業務データが保管されていました。長く事業を続けてきた会社ほど、データは貴重な財産です。過去の取引や製品の履歴をたどれることは、日々の業務でも欠かせません。そのため、基幹システム(受注・生産・在庫・会計など、会社の中心となる業務を支えるシステム)を新しくする際にも、過去のデータを引き継ぐことが前提になっていました。

2度のリプレイスで、データのルールが揃っていなかった

一方で、この50年あまりの間に、システムリプレイス(古いシステムを新しいシステムに入れ替えること)が2度行われていました。システムが変わるたびに、項目の持ち方や入力のルールも少しずつ変わります。その結果、データの規則に不規則な部分が生じていました。たとえば、同じ意味の項目なのに時期によって書き方が違う、本来は入らないはずの値が入っている、といった状態です。

移したあとに問題が見つかるのが怖い

こうした不規則なデータは、普段の業務の中では目立ちません。しかし、新しいシステムにそのまま移すと、取り込みでエラーになったり、移行後に集計が合わなくなったりするおそれがあります。どこにどれだけ問題があるのかが分からないまま移行を進めることは、大きなリスクでした。

解決のアプローチ

当社が重視したのは、データを移す作業に入る前に、データの「特異な部分」、つまりルールから外れた値をすべて洗い出すことです。そのうえで、見つかった課題とその対策を一覧にまとめ、関係者の誰が見ても分かる形にしました。データ移行(古いシステムのデータを新しいシステムに移すこと)は、移す作業そのものよりも、事前の調査と判断が成否を分けます。

  1. 現状把握現行システムのデータ構造と、過去のリプレイスでどのように項目が引き継がれてきたかを確認します。担当部門へのヒアリングで、各項目が業務上どのような意味を持つかも整理します。
  2. ルールの整理新しいシステムで、各項目にどのような値が入るべきかを明文化します。この「正しい形」が決まっていないと、何を不正値とみなすかも判断できません。
  3. 不正値の洗い出し整理したルールと実際のデータを突き合わせ、ルールから外れた値を抽出します。目で確認するのではなく、条件を決めて機械的にチェックすることで、見落としを防ぎます。
  4. 課題と対策の見える化見つかった不正値を種類ごとにまとめ、それぞれに「どう直すか」「移行時に変換するか」「業務側で判断が必要か」といった対策を添えて一覧にします。
  5. 移行リハーサルと確認対策を反映したうえで試験的に移行し、件数や中身が意図どおりになっているかを確かめてから本番の移行に臨みます。

特に工夫したのは、課題を技術的な話だけで終わらせなかった点です。データの直し方には、業務を知っている方にしか決められないものも含まれます。見える化した一覧があることで、お客様の担当者と当社が同じ情報を見ながら、一つずつ判断を進められるようにしました。

導入後の成果

移行前に不正値を洗い出し、課題と対策をあらかじめ決めておいたことで、不備なく安全にデータを移行できました。50年以上分のデータという、取り返しのつかない資産を、新しい基幹システムへ確実に引き継げたことが、このプロジェクトの最大の成果です。

また、データにどのような不規則さがあり、それをどう扱ったかが一覧として残っています。これは移行のためだけでなく、新しいシステムでのデータの扱い方を考えるうえでも役立つ記録になります。

このプロジェクトから言えること

  • リプレイスを重ねてきたシステムほど、データのルールは揃っていないと考えておくのが安全です。
  • 不正値を探す前に、新しいシステムで「正しいデータとは何か」を決めておくことが欠かせません。
  • 見つかった課題は、対策と一緒に一覧にすると、業務部門と開発側で判断を分担しやすくなります。
  • 本番の前に試験的な移行を行い、結果を確かめてから進めることで、移行当日のリスクを減らせます。

同じような課題をお持ちの方へ

長く使ってきたシステムの入れ替えでは、新しい機能よりも、過去のデータをどう引き継ぐかが悩みどころになりがちです。「データの中身に自信がない」という段階からでも、現状の確認からご一緒できます。

※守秘義務のため社名は公開していません。内容は趣旨を変えない範囲で一部を一般化しています。

同じような課題をお持ちですか?

現在の業務やシステムの状況をうかがい、進め方と費用の目安をご提案します。要件が固まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。

まずは資料で比較・検討したい方へ

サービス内容・費用と期間の目安・開発の流れをまとめた資料(PDF)を無料でお送りします。

資料をダウンロード(無料)

Contact

今すぐ無料相談

全国対応

Page Top