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AIエージェントとは?業務への活用例と導入のポイント

AIエージェントとは?業務への活用例と導入のポイント

「生成AIの次はAIエージェントだと聞くが、何ができるのかよくわからない」「チャットで質問に答えるAIと何が違うのか」「自社の業務に使えるのか判断できない」という声が増えています。AIエージェントは、AIが自ら手順を考えて複数のシステムを操作し、作業を進める仕組みで、2026年に入って業務での活用が本格的に議論されるようになりました。

この記事では、AIエージェントの定義と仕組み、生成AIのチャットやRPAとの違い、業務への活用例、向いている業務と注意が必要な業務、導入のポイントと費用の目安を、発注者の目線で解説します。AIサービスの内容や料金は変わりやすいため、特定の製品に依存しない考え方を中心にまとめます。

この記事の結論
  • AIエージェントとは、目標を与えると、AIが自ら手順を考え、システムを操作して作業を進める仕組み
  • チャット型の生成AIが「答える」のに対し、AIエージェントは「実行する」点が大きな違い
  • 活用のカギは、AIが操作できる業務システムのAPI(連携の窓口)と、権限・承認・ログの設計
  • 最初は、人の承認を挟める定型的な業務に限定して試し、範囲を段階的に広げる
目次
  1. AIエージェントとは?
  2. AIエージェントの仕組み
  3. AIエージェントの業務への活用例
  4. 向いている業務と注意が必要な業務
  5. 導入のポイント
  6. 費用の目安
  7. よくある質問
  8. まとめ

AIエージェントとは?

AIエージェントとは、特定の目標を達成するために、周囲の情報を取得し、自律的に判断して行動するAIシステムです。経済産業省・総務省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」でも、AIエージェントが新たに定義され、その特有のリスクへの対応が示されました。

たとえば「今週届いた注文メールを受注登録して」と指示すると、AIエージェントはメールを読み、販売管理システムで顧客と商品を検索し、受注データを作成し、在庫が足りない場合は担当者に確認を求める、といった一連の作業を自ら組み立てて進めます。

生成AIのチャット・RPA・AIエージェントの違い

項目生成AIのチャットRPAAIエージェント
役割質問に答える、文章を作る決められた画面操作を繰り返す目標に向けて手順を考え、実行する
手順の決め方人が指示を出し、結果を人が使う人があらかじめ手順を設定するAIが状況に応じて手順を組み立てる
例外への対応人が判断する想定外の画面や入力で止まりやすいある程度は自分で判断し、必要なら人に確認する
システムの操作基本的に行わない画面操作で行うAPIなどを通じてシステムを操作する
主なリスク誤回答画面変更による停止誤った操作の実行、権限の悪用

AIエージェントの仕組み

AIエージェントは、生成AIを「頭脳」として、業務システムやメール、ファイルなどを操作する「道具(ツール)」を組み合わせて動きます。最近は、AIと外部のツールをつなぐための共通の仕組み(MCPなど)も広がり、既存システムとの連携がしやすくなっています。

  1. 目標を受け取る利用者の指示や、メール受信などのきっかけで作業を開始する
  2. 手順を計画する目標を達成するために必要な作業を分解し、順番を決める
  3. ツールを使って実行する業務システムのAPIを呼び出してデータを検索・登録したり、文書を作成したりする
  4. 結果を確認して次の行動を決める結果に問題があれば手順を修正し、目標に届くまで繰り返す
  5. 人が承認する重要な操作や判断は人に確認を求め、承認後に確定する

ここで重要なのは、AIエージェントが操作できるのは連携の窓口(API)が用意されたシステムに限られるという点です。古い業務システムやExcelで管理している業務は、そのままではAIエージェントが扱いにくく、先にシステム側の整備が必要になることがあります。

AIエージェントの業務への活用例

受注登録の自動化注文メールや注文書を読み取り、販売管理システムに受注データを作成。在庫不足や価格の相違は担当者に確認する
問い合わせの一次対応問い合わせ内容を分類し、注文状況や契約内容をシステムで調べて回答案を作り、担当者が確認して送信する
請求書処理届いた請求書を読み取り、発注データと照合して支払データを作成。差異があるものだけ人に回す
営業の準備作業商談前に顧客の取引履歴や過去の提案を集め、要点と提案のたたき台をまとめる
社内申請の確認経費や稟議の申請内容を規程と照らし合わせ、不備の指摘と承認者への回付を行う
システム運用の補助エラーログを確認し、原因の候補と対応手順を整理して、運用担当者に報告する

いずれも、AIエージェントがすべてを自動で完結させるのではなく、定型的な部分をAIが進め、判断が必要な部分を人に回す形が現実的です。

向いている業務と注意が必要な業務

向いている業務

  • 複数のシステムや資料を行き来する定型作業
  • 件数が多く、例外が一定の割合で発生する業務
  • 最終的な確定を人が行える業務
  • 操作の結果を後から確認・修正できる業務

注意が必要な業務

  • 送金や契約など、取り消しができない操作
  • 顧客への送信を人の確認なしで行う業務
  • 個人情報や機密情報を広く扱う業務
  • 判断の根拠を説明する責任が重い業務

導入のポイント

AI事業者ガイドライン(第1.2版)でも、AIエージェントについては、重要度に応じて人の判断を介在させること、連携するツールや権限を適切に制限すること、操作履歴を定期的に確認することが重要とされています。業務に導入する際は、次の点を設計段階で決めておきましょう。

  • 権限を最小限にする:AIエージェントが使えるシステムと操作(参照のみ、登録まで など)を業務に必要な範囲に絞る
  • 承認のポイントを決める:登録の確定、顧客への送信、金額の変更など、人が承認する操作を明確にする
  • 操作のログを残す:AIが何を判断し、どのシステムで何を操作したかを記録し、定期的に確認する
  • 止める仕組みを用意する:想定外の動きをしたときに、すぐに停止・取り消しできるようにする
  • 小さな業務から始める:1つの業務で効果と課題を確認してから、対象を広げる

費用の目安

導入の形内容費用の目安
既製ツールのエージェント機能グループウェアやSaaSに搭載されたAIエージェント機能を利用月額の追加料金(利用者数・利用量による)
業務特化型の開発1つの業務に絞り、既存システムのAPIと連携するエージェントを開発200万〜800万円程度
複数システム連携型複数の業務システムをまたいで動くエージェントと、承認・ログの仕組みを開発800万円〜

※金額は一般的な目安です。連携先のシステムにAPIがない場合は、その整備費用が別途かかります。稼働後は、AIの利用料と保守・改善費(年間で開発費の10〜15%程度)がかかります。

オーバーエックスの考え方オーバーエックスは、AIエージェントを活用するための土台は業務システムにあると考えています。業務の流れを整理したうえで、AIに任せる作業と人が判断する作業を切り分け、既存システムへのAPIの整備や、権限・承認・ログを含めた安全な仕組みづくりをご支援しています。

よくある質問

AIエージェントと生成AIの違いは何ですか?
生成AIは質問への回答や文章の作成を行うAIで、AIエージェントはその生成AIを使って手順を考え、システムの操作まで実行する仕組みです。「答える」か「実行する」かが大きな違いです。
AIエージェントはRPAの代わりになりますか?
例外が多く、判断を伴う作業ではRPAより柔軟に対応できる場合があります。一方、決まった手順を確実に繰り返す作業はRPAやシステム連携のほうが安定するため、業務に応じて使い分けるのが現実的です。
中小企業でもAIエージェントを導入できますか?
既製ツールに搭載されたエージェント機能なら、小さな費用で試せます。自社の業務システムと連携させる場合は、対象業務を1つに絞った開発から始めると、費用を抑えながら効果を確認できます。
AIエージェントに任せて問題が起きた場合はどうなりますか?
AIエージェントの操作の結果は、利用する企業の責任になります。重要な操作は人が承認する、権限を必要な範囲に絞る、操作ログを残すといった仕組みを導入時に設計しておくことが重要です。

まとめ

AIエージェントは、目標に向けてAIが自ら手順を考え、業務システムを操作して作業を進める仕組みです。受注登録や請求書処理、問い合わせの一次対応など、複数のシステムをまたぐ定型作業の効率化が期待できます。

一方で、誤った操作を実行するリスクがあるため、権限の最小化、人の承認、操作ログの確認を前提に設計することが欠かせません。業務システムのAPIを整え、小さな業務から段階的に活用を広げましょう。

参考:経済産業省:AI事業者ガイドライン(第1.2版)(2026年9月時点)

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TechBase 編集部(株式会社オーバーエックス)

東京・秋葉原のシステム開発会社。業務システム・Webシステム・基幹システムの受託開発、自社パッケージ開発、ITコンサルティングを手がけています。オーバーエックスの特徴を見る

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